黒柴スポーツ新聞

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福本豊の盗塁世界記録と黒い爪~9月26日、シーズン最多記録樹立

きょう9月26日は福本豊が当時のシーズン最多盗塁105を記録した日だ。NHKラジオで朝、聴いた。

福本豊が世界に誇れるのは、塁間が日米同じであるから。じゃあ王さんのホームラン世界記録は誇れないのかと言われるとそうではないのだが、ともかく日米問わず、ということが言いたい。まあキャッチャーがアメリカの方が強肩だという意見もあるとは思うが。

きょうもまた出典は宇佐美徹也先生の「プロ野球記録大鑑」。福本豊が抜いた世界記録はモーリー・ウィルスが1962年にマークした104盗塁だった。

福本豊の何がカッコいいかって、記録に執着しなかったところ。世界記録を作った日に阪急が優勝を決めたので、福本豊は残り13試合中7試合を休んだ。休まされたのかもしれないが、福本自身が記録を目指していたら記録はもっと伸びたに違いない(結局106盗塁)。

素人だから思う。せっかくだからもっと貪欲に盗塁しておけばよかったんじゃないの?と。のちのち誰かに追い付かれちゃうんじゃない?と。

実際、世界記録は1982年にリッキー・ヘンダーソンが149試合で130盗塁と途方もない記録を作った(149試合制なのか149試合出たのかは不明)。でも福本の106盗塁は130試合制での記録。リッキー・ヘンダーソンより19試合も厳しい条件での106盗塁だから、同じ試合数なら十分張り合えただろう。

やれるけど、やらない。これはレベルが高い人だけの選択肢だ。レベルが低い人は「やれない」としか言えない。豊かに生きるためには選択肢が多い方がいいに決まっている。

福本豊に関してすごく言いたいのは、安打も2543本打っていること。3割も7回記録している。どうしても盗塁に目がいってしまうから仕方ないのだが、盗塁するためには安打や四死球などで出塁しないといけない。ちなみにホームランは208本も打っている。ゴールデングラブ賞は12回。まさに走攻守何でもできた人なのだ。

そんな福本豊もドラフトは7位と下位指名だった。それが世界の盗塁王になる。下剋上もいいとこだ。元々素質がある上に相当な努力があったに違いない。大好きなエピソードを一つ。ベースボールマガジン社「GREAT RECORDS 『不滅の金字塔』大全集」に収録されているが、福本豊のスパイクは一足わずか400グラムで、足のサイズより5ミリ小さい。「感覚」を大切にしていたからだそうだ。その代償として爪は死んだ。これぞプロフェッショナルだと思う。あの人がデキるのは才能があるからだ、というのは間違いではない。間違いではないけれど、才能だけでうまくいっているわけではないことも知っておきたい。

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