則本昂大はなぜ5試合連続2けた奪三振ができたのか~野茂英雄の6試合連続に王手
流れが悪い。大けがになる前に何とかしたい。そんないま、見習いたい人がいる。楽天のエース、則本昂大。パ・リーグではダルビッシュ有以来の5試合連続2けた奪三振を5月18日に記録した。
則本昂大が5試合連続2けた奪三振、という事実だけでもすごいのだが今回書きたいと思ったのはその試合、初回に5失点してからの2けた奪三振だったからだ。
普通5失点もしたら交代だ。だが則本昂大はエース。初回降板なんてありえない。ただし2017年の楽天はバカスカ打つからある程度の追い上げを見越しての続投だった気もする。
なんとあの則本昂大にして、盛岡では過去2度の登板において9イニング14失点。「相性」というのはやっかいだ。サラリーマン的にも苦手な場所というのは少なければ少ない方がいい。
きょうのネタ元は日ごろ読んでいる新聞記事なのだが、興味深いことが書いてあった。いったい、則本昂大はどうやって悪い流れを断ち切ったのか?
初回、則本昂大は中田翔と大田泰示にホームランを浴びた。その深層心理として例の「相性の悪さ」が影響して、大事に行き過ぎた。則本昂大はそれを「自分らしくなかった」と振り返る。そう、不調の一因として「自分らしくない」はよくある話。
逆に言えば「自分らしさ」が出せている時は好調だということ。則本昂大は腕をしならせて投げる、力感のあるフォームが特徴だが「一生懸命に腕を振る」という原点に立ち返った。そして徐々に自分らしさを取り戻していった。
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気持ちだけでなく、イニングの合間のキャッチボールでは緩い球を多投してフォームを整えたという。フォームのバランスもさることながら気持ちと心のバランスも整ったに違いない。
見過ごせないのはこの則本昂大の好投を引き出したのが楽天の強力打線ということ。初回にエースが5失点されたがなんとすぐ2回に6点を奪い逆転してしまった。さらに攻撃の手を緩めず15-6で勝ってしまった。調子が悪い人がいても周りが助けているうちに本人が調子を取り戻す。いい話だ。そういう職場でありたい。一人一人が自分らしく輝ける職場はきっと雰囲気がいいに違いない。
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まあ則本昂大もさすがにエースなので「三振どうこうよりも、勝つことがすべて」と言っていた。個人プレーに走らないところがさらにカッコいい。出来る人の特徴である。
こうなるといよいよ外野は騒がしくなる。次の登板も2けた奪三振となればあの野茂英雄のプロ野球記録、6試合連続2けた奪三振なのだ。期待を込めて、黒柴スポーツ新聞は「達成できる」と予想しておく。
久しく奪三振にまつわる話題がなかった気がする。打高投低に思える昨今、一つの野球の醍醐味を思い出させてくれている。同じアウト一個なのに、三振はなぜプロ野球ファンのハートをつかむのだろうか。
それは力と力の真剣勝負だからだろう。黒柴スポーツ新聞編集局長も、流れが悪いとか言ってないで、まずは則本昂大を見習って、無心で腕を振ってみよう。そのうち流れが来るかもしれない。そのためにもまずは自分らしさを失わずにいよう。このブログ記事執筆もまた、普段着の自分を取り戻す大切な儀式だ。相変わらず一見さんが多い黒柴スポーツ新聞ではあるけれど、ぼちぼち固定ファンを獲得中。読んでくださっている皆さん、いつも本当にありがとうございます。これからもぜひ息抜きに遊びに来てください。
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