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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

重信慎之介は鈴木尚広や簑田浩二になれるのか~本塁突入死もまた財産

4月27日も敗れたが、今年の巨人は広島といい勝負をしている。そこに希望が見いだせている。27日だって、あのクロスプレーがセーフと判定さえされていれば…。

 

7回、1死2、3塁。亀井善行が浅いレフトフライを放ち、3塁走者重信慎之介が本塁に突入した。重信慎之介は鈴木尚広が去った今、有望な快足である。突入自体は間違いではない。

 だがレフト松山竜平も好返球だった。間一髪アウト。だが28日に見た記事ではカープ選手でもセーフと思っていたものがあった。黒柴スポーツ新聞編集局長はカーラジオで聴いていたが、高橋由伸監督の検証アピールを受けて引っ込んだ審判団がなかなか出てこない時点でセーフに覆ると期待していた。が、判定通りアウト。「オーマイガッ!」運転しながら思わず天を仰いだ。

 

でも満足していた。リプレー検証の間の廣瀬純の解説が興味深かったのだ。

 

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廣瀬純カープ低迷期を支えた選手の一人である。佐伯鶴城高校から法政大学を経てカープ入団。2013年にはプロ野球記録である15打席連続出塁を記録した。

 

廣瀬純は二つのポイントを挙げた。まずは松山竜平の捕球。ほんの少し「左耳寄り」だったらしい。「僕だったら、もうワンテンポ(返球が)速いですね」。松山竜平は右投げだから、もう少し顔の正面で捕っていれば右手にボールを持ち変えるまでのコンマ何秒が稼げるというのだ。これは草野球で外野を守っていた黒柴スポーツ新聞編集局長にはとても面白かった。まあ草野球ではそんなエキサイティングなシーンはなかなかないのだが。

 

そして重信慎之介のスライディング。顔面タッチを食らっているように見えるが松山竜平の返球がちょうど進路に入ってきた。バウンドしてきたものをキャッチャーが捕ってタッチに行くわけだからミットは上から下への移動になる。廣瀬純は「頭から行けば低く突っ込めた」と言った。重信慎之介のスライディングは上体が立っていたからタッチしやすかったのだ。松山竜平同様、重信慎之介もコンマ何秒、本塁突入の時間が稼げた。

 

なお、重信慎之介の別の選択肢としてはキャッチャーを回り込む作戦もあった。かわしつつ、左手でホームベースをかすめる。中日の荒木雅博も上手だ。

tf-zan96baian-m-stones14.hatenablog.com

 

走塁やスライディングはぜひ鈴木尚広に習ってもらいたい。鈴木尚広も重信慎之介には期待している様子。このプレーについて鈴木尚広の評論はないのか?

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 重信慎之介は1軍に定着するためにもこの手のプレーを次々にものにしていかねばならない。スピード自体は申し分ないがプロの世界は本塁突入一つとってみても評論の対象だ。広沢克己は西武との日本シリーズでの本塁突入でレッテルを貼られっぱなしだし、川崎宗則はWBCキューバ戦での「神の手」スライディングが記憶されている。

 

阪急にいた蓑田浩二は巨人との日本シリーズでの本塁突入で主力入りのきっかけをつかんだ。簑田浩二についてはこの記事をご覧ください。

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4月27日は1-0で広島が逃げ切ったわけだから重信慎之介の走塁死は勝負を分けた。巨人は一時首位広島に0.5ゲーム差に迫っていたが逆に2.5ゲーム差に広げられ3位に転落した。27日に勝っていれば再び0.5ゲーム差にできていたわけで、重信慎之介はヒーローになり損ねたどころか戦犯扱いされかねない。プロの世界はそれくらい厳しい。

 

いつかプロ野球生活を振り返った時、あのスライディングが出発点だった、と思えるように一層走塁、スライディングに磨きをかけてほしい。失敗を財産にできた人が成功できるのだから。

 

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