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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

「削る」スライディングを懐かしの野球カード8枚で検証~併殺崩しの危険スライディングが禁止に

併殺崩しを狙う危険なスライディングが禁止される運びとなった。2017年1月11日の野球規則委員会で決まった。かねてから問題視されていたが2016年にまたも、川島慶三田中賢介の餌食になる悲劇が発生。これがダメ押しになったと見る向きは多い。

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2016年からのコリジョンルール適用に関してはプロ野球経験者でも「野球の醍醐味の一つが失われる」的なコメントがあった。黒柴スポーツ新聞も同じ立ち位置。ぶつかって選手生命が断たれる事態はあってはならないが最高峰のブロックとそれをかいくぐる走者のハイレベルなせめぎ合いが大好きなため導入には反対だった。

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本塁突入に比べ併殺阻止のスライディングは不必要ほど脚を伸ばしたり手を上げるなどあからさまな印象が強い。そのためか併殺阻止のスライディング禁止を報じるヤフーニュースの下のコメントを見ても賛成のコメントがずらりと並んでいた。

 

 

黒柴スポーツ新聞も同じような論調。ただし一つだけ残念なことがある。それは塁上の攻防を切り取った野球カードがなくなってしまいかねないことだ。あれはあれで躍動感があるので構図としては絵になるのだ。

 

 

今回はそんな絶滅危惧種の「塁上攻防」野球カードを紹介しよう。恐らくすべてが併殺崩し狙いのプレーではないだろうが「これはこんなプレーの時かな?」とか「走り込んできた選手は誰だ?」と検証しながら見ていただきたい。(走者名が分かった方はぜひコメントしてくださいね)

 

 

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 まずはハドラー。ハドラーで覚えておく小ネタは最低2つ。ミミズを食べたこと。そして1993年5月19日の広島戦で延長14回にサヨナラ打を放ち17-16として勝利に貢献したことだ。上のカードはその1993年日本シリーズカードセットの1枚。スライディングを軽くジャンプでかわしている。

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 お次は水上善雄。このカードの頃はまだえり足が長くない。水上善雄と言えばあの10.19で3塁線を襲った新井宏昌の打球に食らいつき素早く起き上がって1塁に送球し間一髪アウトにした人。「ディスイズプロ野球!」と実況されニュースステーション久米宏が「ディスイズニュースステーション」と中継を引き取ったくだりまで含めてプロ野球の歴史に残る名場面である。さてこの日本ハム走者は誰? 水上善雄は馬跳びするがごとくきれいにかわしている。

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 続いて立浪和義。こちらは空中でかなり態勢を崩している。走者は足を上げているからこのようなプレーはアウトになるかもしれない。走者は誰か分かりますね。後方のパリーグ審判のブレザーがいい感じ。立浪和義はセカンドでもショートでもゴールデングラブ賞を受賞している。

 

 

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続いては岡本伊三美。南海「100万ドルの内野陣」の一角である。黒柴スポーツ新聞編集局長の少年時代は近鉄の監督だった。このカードの写真ではすさまじいスライディングを「避けていない」。ガッツがすごい。歯を食いしばり送球しようという方向を見る表情がカッコいい。グラブが結構大きめに見える。

 

 

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続いて石渡茂。1月11日の記事に続いての登場。2日続けて石渡茂が出てくるブログはそうそうあるまい。どうしてもあの江夏の21球スクイズを外されたイメージが強いのだが1979年と1980年の近鉄優勝メンバーであることは覚えておいてほしい。1977年には130試合に出場しヒットを145本打っている。このカードに出てくるロッテの走者はあの素晴らしい外国人選手ですね。

 

 

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 次は走り込んでくる側にフォーカスして松本匡史。こっちは削る方である。吹っ飛んでいる広島の選手は愛読者の方から以前「木下富雄。ひげが見える」と回答があったがひげ、見えますか? 青い稲妻松本匡史。巨人ではオレンジ色の手袋で一世を風靡した鈴木尚広が2016年シーズンをもって引退。早速独自の走塁論をネット上で展開しているがオレみたいにはできないよ的な考えはいったん脇に置いてぜひ後進を育ててほしい。

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そろそろシメに入ろう。

 

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海の向こうから、オマー・ビスケル。スライディングを受ける前のシーンだが走者は左手を高々と上げている。勢いを付けて滑り込む手前だからだけかもしれないが投げ方によっては左手に送球が当たりそうだ。黒柴スポーツ新聞編集局長はメジャーの知識は人並みだがウィキペディアでさっと見たらゴールドグラブ賞を11回も取っていた。この頃は危険なスライディングもありだっただろうから上手にかわしていたのだろう。そのへんも含めて守備の名手だったのだ。

 

 

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最後はジーター。送球態勢になっていないから2盗のシーンかもしれない。ジータークラスになると避ける様すら絵になる。やはりスターは身のこなしが別格だ。

 

 

こうして見てくるとハドラーを除いて割と名の知れた選手が多い。併殺は名手の腕の見せ所なのだ。だからこそ悪意のあるスライディングは厳禁。乱暴なスライディングが一つでも減り野球少年に夢を与える華麗なフィールディングが一つでも増えることを願う。