第93回箱根駅伝は青学大3連覇&3冠、親子鷹対決も幻の区間賞も!~沿道の声援も含め皆さんお疲れさまでした
2017年1月2~3日に行われた第93回箱根駅伝は青山学院大学が3年連続総合優勝を果たした。同じ年に出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝を制する「3冠」と箱根3連覇の同時達成は史上初の快挙となった。
今年は往路終わって2位の早稲田大が青山学院大に33秒差。復路、いやいきなり6区で逆転劇があってもおかしくなかった。青山学院大の原晋監督は「差を1分まで広げられたら」と思っていたそうだが6区の小野田勇次(2年)が1分どころか2分8秒差にまで突き放すことに成功。早稲田大が往路で追い詰めていただけに逆に突き放すカウンターパンチとなった。
一難去ってまた一難。今度は7区で田村和希(4年)が脱水症状になるアクシデント。早稲田大がまたも差を詰めたが8区で下田裕太(3年)が区間賞の快走。6区に続く2度目のカウンターパンチがヒットして早稲田大との差は5分32秒にまでなった。
振り返れば往路でも2区のエース一色恭志が(4年)が伸び悩む苦しい展開。しかし3区の秋山雄飛(4年)がこれを挽回する激走。見事トップに押し上げた。つまりピンチの後即挽回した結果が3連覇につながった。
これぞ駅伝、これぞチームプレー。だからこそ青山学院大は強かったなとうならされた。今年のテーマは「個の色 合わせて 緑となれ」だったそうだがまさにそれを体現した。
今年印象に残った出来事を二つ書く。一つは親子鷹対決が5区であった。大東文化大学の奈良修監督の息子、奈良凌平。山梨学院大の上田誠仁監督の息子、上田健太。山の神というフレーズが定着するずっと前、共に父は5区を走った。そこでジュニアたちがしのぎを削る。長年箱根を見てきたファンにはたまらなかっただろう。残念ながら上位争いに絡むレースではなかったが上田健太は3年、奈良凌平に至ってはまだ1年だ。奈良凌平は母親を30代で亡くしているだけに来年以降活躍している姿を天国のお母さんに見せてあげてほしい。
もう一つは幻の区間賞。10区を走った東京国際大の照井明人(4年・関東学生連合)が1時間10分58秒と、区間賞の順天堂大・作田直也(4年)の1時間11分00秒を2秒上回ったが関東学生連合はオープン参加(参考記録扱い)なので幻の区間賞となった。オープン参加だとこういう扱いになるとは知らなかった。
だがスポーツファンはこういう小ネタが大好きだ。心底箱根駅伝が好きな人はずっと照井明人という名前を覚えておくだろう。照井明人という名前自体が照明を思わせて何だか光り輝いている。「オレ、幻の区間賞男ッス」と逆においしいと思って学生時代の努力を今後に生かしていってほしい。
年を取るごとに選手だけでなくボランティアや監督コーチ、控え選手、警備員、白バイ、日本テレビのよどみない放送技術、沿道の声援といった「周辺部」に目が行き出す。箱根駅伝の何がいいって生放送一発勝負のドラマであるところ。選手の体調異変にヤキモキ。繰り上げスタートまで何秒かにハラハラ。大学関係者でもないのに目が離せないのはこの勝負事が「走ってみないと分からない」からだ。
当日のエントリー変更だけ見てもドラマがある。自分だったら「明日走るんだな」と心の準備をして入れ込んでいてもし「やっぱりやめ」と言われたら収拾付くのかな?と思ってしまう。でも各大学はすさまじい走り込みをしていく中で自然と絆が出来上がっていくから案外自分が走れなくても応援できてしまうものかもと思ったりも。実際のところはどうなのだろうか?
ともかく青山学院大は「山の神」がいなくてその5区が区間8位であっても負けなかった。不安材料があっても勝つ、いや、負けなかったというところが本当の強さに思えた。原晋監督は今後の抱負を聞かれ「青学軍団から一人でも東京五輪へ」と話していたが青山学院大だけでなく若い力が切磋琢磨して、ぜひ箱根駅伝OBが東京五輪で活躍してほしい。
フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉
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