黒柴スポーツ新聞

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メッセンジャーは名実ともにバッキーを超えられるのか~阪神助っ人史上最長8シーズン目へ

メッセンジャーが来季、阪神在籍8シーズン目だという。年俸3.5億円の2年契約を結んだと、デイリースポーツ記事で知った。これまでの阪神助っ人最長はバッキーとウイリアムスの7年だった。


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虎党でもないのになぜこの記事に目が行ったかと言えば、バッキーという見出しだったから。バッキー。現役時代の投球を見てみたかった。日本球界通算100勝80敗。阪神に1962年~68年に在籍。69年は近鉄に移るも0勝7敗に終わっている。その意味でもタイガースの助っ人と思ってよいだろう。


メッセンジャーが年俸3.5億ならいったいバッキーは何億円もらえただろうか。


【バッキー 年度別成績】
1962年 0勝3敗
1963年 8勝5敗
1964年 29勝9敗
1965年 18勝14敗
1966年 14勝16敗
1967年 18勝12敗
1968年 13勝14敗
1969年 0勝7敗



5年連続2ケタというか、その最初の29勝がえげつない。353と3分の1イニング投げて防御率1.89。2016年最優秀防御率菅野智之の比ではない。今の年俸水準で言えば8~10億いってもおかしくあるまい。



この1964年、バッキーは史上初の外国人「沢村賞」投手となった。2016年に広島のジョンソンが沢村賞に選ばれたが外国人としては実に52年ぶりであった。あら、この記事はバッキーのコメント付き。いいねえ。
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29勝もしたらMVPと思われそうだが1964年のMVPは王貞治。ホームランを55本打ったからだ。



だがバッキーの29勝もなかなかだ。1964年は阪神が優勝しており、今ならバッキーがMVPのような気もするがいかがだろうか。



メッセンジャー阪神7シーズンで73勝。単純平均10勝なのだから阪神が3.5億出すのもまあアリか。
npb.jp


バッキーは自転車通勤だの長屋住まいだの庶民的なエピソードが残っている。郷に入れば郷に従え。日本人はこういう話が大好きである。メッセンジャーはその点どうなのだろう? バッキーのころとは時代もずいぶん違うけれど。



バッキーは惜しいことに1968年、あの王貞治への投球に端を発した乱闘で荒川博コーチにパンチを繰り出し指をけが。これがなければもっと勝っただろうがエキサイトするからこそバッキーなのか。1965年には巨人相手にノーヒットノーランを達成している。
この乱闘については「暴れん坊列伝 プロ野球乱闘史」をご覧ください。



メッセンジャーのおかげでバッキーのおさらいができた。メッセンジャー並びにデイリースポーツさまさまである。ただ単にメッセンジャーが何億何年契約という見出しだったらこうはいかない。素材をいかに味付けするか、ニュースの料理人の腕の見せ所である。黒柴スポーツ新聞編集局長もニュースの「見せ方」をしっかり勉強していこう。




きょうの1枚はもちろんバッキー。1994年ベースボールマガジン社のカード。「4」という番号もシブい。8シーズンで1596と3分の2イニングというのもすごい。通算100勝は南海にいたスタンカと並び外国人3位タイである。

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