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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

男気と草魂~納得の黒田博樹の永久欠番と球団合併で消滅した鈴木啓示の永久欠番

黒田博樹の背番号15が2016年シーズンをもって永久欠番になる。「お金だけではない価値観」を示したことがポイントだそうだ。
www.hochi.co.jp




広島では山本浩二の8、衣笠祥雄の3が永久欠番。この二人は実績でそうなった。衣笠祥雄は連続試合出場の記録そのものが人生訓的であり、永久欠番になったのだろう。



黒田博樹とて200勝したのだから実績十分。だが黒田博樹の場合は実績以上に「男気」が語り継がれるのだ。



一方。「草魂(そうこん)」をモットーに生きた男は永久欠番を失っていた。鈴木啓示、背番号1。317勝の左腕である。踏まれても踏まれてもしぶとく生きる雑草魂、と黒柴スポーツ新聞編集局長は理解している。



黒田博樹永久欠番記事にあった上記報知新聞記事のメモで知った。鈴木啓示永久欠番近鉄オリックスの合併で消滅していた。



そんなのアリか? 合併と言いつつユニフォームを見れば近鉄オリックスに吸収されている。なのにバファローズ。訳が分からない。混乱に紛れて永久欠番が消えるのはさらに意味不明。




球団の歴史を引き継がない。これが球団合併の最大の罪だ。最近になってオリックスバファローズ」は近鉄遺産を生かしたTシャツを配ったりしているが歴史を生かすというのはそういうことではない。




確かに鈴木啓示は爽やかではない。青汁のCM出演は草魂に引っかけていたら面白いがもう今は青汁が似合いそうなお年である。指導者時代の野茂英雄との相性の悪さはまさしく昭和VS平成の価値観であり、個性を認めない典型と黒柴スポーツ新聞編集局長はとらえている。だが317勝もすれば自分の理論や価値観が正しいと思わずにはいられないだろう。




鈴木啓示に限らず個人的には300勝クラスなら無条件で永久欠番になってよいと考える。金田正一400勝、米田哲也350勝、小山正明320勝、鈴木啓示317勝、別所毅彦310勝、スタルヒン303勝。現役生活を20年続けるのだけでも大変なのに毎年15勝を20年連続でやってようやく到達できるのが300勝。彼らは現代なら年俸は何億円だろうか。





300勝投手たちは永久欠番になっているかと思ったらウィキペディアを見る金田正一(巨人の34)しか見当たらなかった。鈴木啓示以外は移籍歴があることが関係しているかもしれない。





鈴木啓示の番号については合併相手のオリックスにいた後藤光尊が「1」を付けていたことと、鈴木啓示が使用をOKしたことから永久欠番ではなくなったと説明されていた。申し訳ないが後藤光尊鈴木啓示では釣り合いがとれなさすぎる。




オリックスバファローズ。阪急と近鉄という歴史と伝統ある球団をルーツとしながらもそれを生かし切れていないのが残念でならない。鈴木啓示永久欠番消滅はその最たる例である。





出て行った選手でも帰ってきたくなる球団の雰囲気。生え抜きを鍛えて優勝するんだという姿勢。広島や黒田博樹が示した「お金じゃない価値観」はオリックスこそ見習ってほしい。




きょうの1枚は鈴木啓示育英高校から近鉄入り。最多勝3回、最優秀防御率1回、最多奪三振8回、最高勝率1回、ベストナイン3回。制球にも優れ最多無失点勝利71、最多無四死球試合78。ミスター完投の名にふさわしく通算最多完投340、シーズン最多完投30のパ・リーグ記録保持者。実績ある選手が付けていた背番号は大切に扱ってほしい。
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