黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

自分よりレベルが上の「やつら」を見ることは大事~日本代表・原口元気のインタビューより

サッカーのアジア最終予選を見越し、代表の原口元気のインタビュー記事を掲載した。黒柴スポーツ新聞編集局長の本業は新聞記者。といっても現在は主に紙面レイアウトを担当している。新聞記者は記事を書くばかりではない。


いかにしてカッコいい紙面を作るか。読みやすいレイアウトとは。毎日頭を使う。いいかげん印刷媒体は速報性が弱いのだから、せめて旬は外したくないものだ。原口の記事を掲載したのはオーストラリア戦の前日。このタイミングは原口がオーストラリア戦に出てこそ意味がある。実はちょっとした賭けでもあった。



原口は試合に出た。しかも先制ゴールを決めた。リアルタイムでは見られなかったため、ニュースでチェックしたのだがここまでは100点の展開。このまま日本が勝てば原口はヒーロー。インタビューはその手前に載せたのだから、編集者としては活躍を読みきったようで心の中はウハウハである。


が、原口は気合が入りすぎたか相手を吹っ飛ばしペナルティーキックを献上。決められて同点となりそのまま引き分けた。原口もへこんだだろうが編集局長もがっかりした。ニュースをいかにさばくかが腕の見せどころでありそれが今回うまくいきかけただけに残念無念。だが勝負は時の運。原口はちゃんとゴールを決めたじゃないか。次戦でもゴールを期待しよう。




原口のインタビューで編集局長はどのあたりが印象に残ったか。ずばり「自分より上の選手を見ることはすごく大事」というくだり。自分より才能のある人に勝つにはどうするかといえば、そのために「小さなことでもやるしかない」という。


そう、一気に追い抜くことはできない。本田圭佑にも岡崎慎司にもちょっとやそっとじゃなれない。でも勝つためには(すでにゴールをそこに設定しているのが秀逸)小さなことでも「やるしかない」のである。


ちなみにこのインタビュー記事は小学生でも分かるように書かれたもの。恐ろしくハイレベルな読み物である。


原口は思ったことを素直に語ってくれたようだ。その証拠に自分より才能のある人、とは言わずに、自分より才能のある「やつら」と書いてあった。別に口が悪いなんて思わなかった。「やつら」にはライバル視が感じられたからだ。原口はきっとそういう目標を一つ一つ「食って」きたに違いない。




どのフレーズにビビビと来て見出しにとるかも編集者の腕の見せ所だ。ちなみに新聞では見出しは多くても11文字までというおおまかなルールがある。だが文字数にがんじがらめになって中身が伝わらなければ本末転倒だ。読まれなければ意味がない。というわけで編集局長は教わってきた「11文字までルール」にはとらわれないようにしている。


もちろん簡潔な表現で伝わればそれが一番。だが読者に投げるボールは大谷翔平ばりの剛速球ばかりでなくてもいい。中嶋聡に素手で捕られた星野伸之スローカーブばりにゆったりした長めの見出しでもいいのではないか。


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というわけで原口のインタビュー記事で最も長い見出しは句読点を含み17.5文字にした。ちなみにこのはてなブログの1記事に付けられる見出しは最大54文字。ブログタイトルの付け方はまだまだ勉強中。目を引くために奇をてらいすぎてはいけないが新聞みたいに事実関係だけでもダメ。楽しみながら、楽しんでいただきながら、修業していこう。自分よりレベルが上の「やつら」に勝つために。