黒柴スポーツ新聞

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広島25年ぶり優勝より気になった巨人の凋落~坂本と阿部そろってエラー

広島がついに優勝した。優勝インタビューで緒方孝市監督がいつもの野球ができたと言っていたが2016年42回目の逆転勝利。田中広輔の走塁、菊池涼介の守備、新井貴浩のファウルフライを捕る姿勢と、随所に諦めないプレーが見えた。

赤い心

赤い心

一方の巨人はよく食い下がったが全体的に覇気のなさが気になった。坂本勇人はいきなり2ランを放って勢いを付けたがタイムリーにつながる失策を犯した。菊池の当たりは確かに鋭かったが止めてほしかった。

いただけないのは阿部慎之助。ファーストへの当たりを弾いたり、セカンドゴロの送球を捕り損ねたり。これは6失点目につながっており、致命的だった。セカンドは慣れない辻東倫からの送球でフワッとしていたから阿部が100%悪いとも見えなかったが、足をベースにくっつけたまま捕るのは草野球のファーストあるあるレベル。無難な送球が来るに決まっているという慢心の表れであった。いまや巨人を常勝と呼ぶ人も少ないが、こんな一戦でエラーすることは巨人ではあってはならない。それが巨人の伝統なのだ。必死で体当たりしてくる広島に対しても失礼である。

15ゲームも引き離されてはもはや悔しいも残念もないのだが、あの戦いぶりではCS突破も怪しい。下手したらヤクルトあるいはDeNAに食われかねない。その恐怖を覚えた一戦であった。


一個だけ光明を見つけた。山口鉄也鈴木誠也から三振を奪った点だ。インコースへの直球で攻め、最後は同じ軌道のスライダーで空振りを取った。江夏の21球佐々木恭介のシーンみたいだった。左投手なりの攻め方なのだろうが山口もまだまだいけると思わせてくれた。CSでもヤマ場で鈴木を迎えたらまた山口をぶつけてほしい。

きょうの1枚は広島優勝に敬意を表して新井。2005年のホームラン王。いまや打点を稼ぐイメージが定着したがうまく新たなスタイルを手に入れた。同じく背番号25の村田修一もホームランより確率を選んだようだが、まずは一塁への全力疾走から見習ってほしい。

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