黒柴スポーツ新聞

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国民栄誉賞第1号の王貞治と、辞退した世界の盗塁王・福本豊

けさの新聞を見ていたら、きょうの歴史というコーナーに目が止まった。9月5日は王貞治選手に国民栄誉賞が贈られた日だという。

3日にハンク・アーロンを抜く756号を打ち、世界最多となった。ということは栄誉賞授与は即断即決即実行だったのか。新記録までのカウントダウンの中で規定路線だったのか。


そもそも国民栄誉賞王貞治が初。だから何かみんなでとにかくお祝いしたい! 称えたい! きっとそういう機運だったのだろう。


今度はリオデジャネイロオリンピックで4連覇を果たした伊調馨選手の国民栄誉賞が検討されている。これも異論はなさそう。ほかにもう誉めようがない。


おさらいだが国民栄誉賞を受けた野球人は4人。王、衣笠祥雄長嶋茂雄松井秀喜


そして野球通なら触れずにはいられない、福本豊イチローの辞退。イチローはまだまだ現役だからという理由で、これもみんなが納得するだろう。問題は福本。立ちションもできなくなる、と言ったのは本当だろうか?

1065回盗塁できる脚力があればたいがいのトイレには間に合いそうである。投手の癖をとらえる眼力があればたいがいのトイレは目に入るはずである。やっぱり、照れ隠しというのが本当のところではないのだろうか?


黒柴スポーツ新聞編集局長は福本豊ご本人にお目にかかったことがある。脚が決して速かった訳じゃない。投手の癖を見極めていたという。セットポジションの時の顎の角度などだそうでくいっくいっと顎の角度を変える実演付きで教えていただいた。


まあ、スポーツ記者ならよく知ってることだろうが、純粋に盗塁は脚力によると思っていた編集局長には新鮮な種明かしだった。この日聞いたことをベースにコラムを書いていいでしょうか?と尋ねた。世界の盗塁王は「書きたいこと書いたらエエんや!」とかっこよく言い切り、タクシーに乗って消えた。


後日、世界の盗塁王はスピード感があるが某自治体の仕事ぶりはスピード感がないという旨のコラムを書いた。直後、役所庁舎の廊下でそのトップにバッタリ会った。何か切り返して来られるかと思ったが「年寄りをあまり走らせなさんな」と苦笑いしていた。編集局長に福本ばりの洞察力があればもっともっと様々なツッコミができていたことだろう。


イチローは現役引退時に国民栄誉賞をどうするかまた話題に出るだろうが、その次は顔が浮かばない。国民栄誉賞級のプレーヤーはそうそういるものではない。今後も時の政権の思惑などではなく、純粋に偉業かどうかだけで受賞者を決めてもらいたい。


きょうの1枚は王貞治。このシリーズは400本以上打った人のシリーズだが王さんは2倍も打ってるんだよなと今さらながら思う。本塁打王15回なんてスゴすぎる。
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