黒柴スポーツ新聞

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新聞を見て代走のスペシャリストになった藤瀬史朗~通算45安打でも7年働けた理由とは

誰もが内村航平のようなオールラウンダーではない。であれば何か一つでも誇れるもの、自信があるものを持っておきたいところだ。


プロ野球選手として長く1軍にいるためにも一芸に秀でていないといけない。通算45安打しか打っていなくても7シーズン働いた男、藤瀬史朗はその典型だ。

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黒柴スポーツ新聞の愛読者はスポーツ通だから説明の必要もないのだが、念のため書くと、江夏の21球スクイズを外され、タッチアウトされた三塁ランナーである。そもそもこのチャンスは藤瀬が代走で登場し盗塁した際に広島の水沼捕手からの送球がワンバウンドとなり一気に三塁を陥れたものだった。藤瀬は代走のスペシャリストなのだ。


通算117盗塁。代走オンリーで105盗塁。代走盗塁の成功率は82%。これぞプロである。「プロフェッショナル 仕事の流儀」で「プロフェッショナルとは」と毎度聞いているが、要求されることをきっちりやるのがプロフェッショナルと思う。プロ野球記録大鑑にも書いてあったが、代走なんだから当然相手バッテリーは警戒する。それをかいくぐっての盗塁だから藤瀬の盗塁は価値が高い。


このようにオールラウンダーでなくても一芸に秀でてさえいれば世の中に必要なポジションは得られるのだ。


気をつけたいのがスペシャリストと単能工は雲泥の差があること。これを任せたらきっちり仕上げてもらえる人と、それしかできないから作業を任される人はまるっきり違うのだ。


ウィキペディアによると藤瀬は目指していた教員採用試験に不合格。新聞に出ていた近鉄の入団テストを、当面の就職確保や近鉄ファンであることと、プロ野球選手が見られるかなという興味の三点セットで受験。50メートル走のタイムが速くて守備や打撃テストの結果が出る前に採用(ドラフト外)が決まったという。


どうですか、これから就職活動する皆さん、新聞を見ていたら記事や広告で人生が変わることがあるんですよ。就活中に限らず、新聞は人生を変えるきっかけにあふれているんです。12日午前中に中継があった金藤理絵選手の金メダル獲得記事は12日の夕刊なり、13日の朝刊に記事が載ります。努力の人、金藤選手がどんな思いだったのかとか、発した言葉を噛みしめることで見ているこっちの姿勢までシャキッとするかも。何か元気もらったなあ、そんな思いを抱くかもしれません。新聞にちりばめられている、人生をお得に過ごすためのヒントを生かせるかどうか、最後はあなた次第です。


黒柴スポーツ新聞もせっかく読みにきていただくのなら、ちょっとでも豆知識を拾ってもらったり、いろいろなことを考えるきっかけにしてもらえたらと記事を更新しております。それしかできない単能工ではなく藤瀬のようなスペシャリストを目指します。


きょうの1枚はもう一人の代走のスペシャリスト、鈴木尚広。相馬高校出身というだけでも応援したい。福島の人たちの思いを背負い走れタカヒロ。ダイヤモンド一周13秒9
らしいです。

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