黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

ミスといかに付き合うか~予選の不調をチャラにした体操ニッポン

体操で日本が金メダルを取ったが予選では4位だった。体操は予選の結果を決勝に持ち越さない。ミスを引きずらなかったことが大きい。

入試や就職活動、資格取得や昇進試験、営業活動などなど失敗できないことはいっぱいある。恋愛、結婚だってうまくいく方が楽しい。全部うまくいく人もいるかもしれないがそうでないパターンの方が多い。ならばミスとうまく付き合えるに越したことはない。


黒柴スポーツ新聞編集局長は完全にミスを引きずるタイプ。悔やんでも失敗は取り返せない、やり直せないのに「あの時こうやればよかった」「別の選択をしていたら結果は違った」とついつい考えてしまう。反省と後悔を取り違える典型的なパターンだったが、いつしかその違いは自覚できるようになった。


金メダルを取った面々と同列に語るのもどうかとは思うが、体操ニッポンが示した「予選チャラ」の精神は、2回のうち1回なり3回に2回、いや4回に3回は成功できる人々にとって必要な心構えだ。肝心なのはいかに挽回するか。後悔して結果が変わるなら死ぬほど悔やめばいいがそうじゃないなら悔やむのに使うはずのエネルギーを前向きに消費したい。


体操では絶対王者内村航平、ハイレベルな技を持っている白井健三が注目されるが編集局長は密かに山室光史派。理由は前回五輪の跳馬演技で足をけがしてしまったからだ。五輪の借りは五輪でしか返せない。もう一度五輪に出てきたこと自体が素晴らしい。また、中継中にも言及されていたと思うが山室は内村と同学年だからいいかんじで先輩としての役割、負担感を内村と分け合えていると思う。

山室は見るからに筋肉ムキムキでつり輪が得意。体操種目が面白いと感じるのはその人の得意種目に出る点だ。内村のように6種目やることに意義を感じる選手もいるがそれは才能のなせるわざ。自分の取り柄を伸ばして勝負すればいいのだ。


だが夜勤明けでぼーっと団体決勝を見ていたらいきなり山室があん馬から転げ落ちた。本人も焦っただろうが見ている方も緊張する。上手に修正してくれ…と祈りながら見ていた。そういえば予選では内村も鉄棒から落下したがその後のフォローは万全だった。すぐ修正できるのは実力がある証し。仕事ができる人の必須条件である。できる人はミスを最小にとどめることができる。バタバタしない。そういう先輩は見ていてかっこいい。そういう人にならねば。


編集局長が購読している新聞には金の背景には日本チームの森泉貴博コーチが、反省ばかりが頭の中を占めないようにして予選で出た課題の修正に専念させたことが書いてあった。予選と決勝の間は中1日。この間の過ごし方はとても大切だ。

内村航平 心が折れそうなとき自分を支える言葉

内村航平 心が折れそうなとき自分を支える言葉

自分たちにも置き換えてみたい。何かに入れ込むとついつい熱くなってしまう。責任感が強い人ほどうまくいかない時は自分を責めてしまうものだ。でも、そういう時ほど、挽回できるまでの間に足りなかったところはどこだったのかを冷静になって考えてみたい。本当に力があるなら、次はきっとうまくいくはずだから。


きょうの1枚は秋山幸二。野球通なら誰もが知っているバック宙ホームインを何度もやった男。体操選手としても活躍したのではないだろうか。なおこのカードの写真は背番号1だからプロ野球史上初のバック宙ホームイン(1986年日本シリーズ)より後のもの(当時は24番)。プロ野球選手として認知させるためにファンにアピールするのもまたプロである。

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