黒柴スポーツ新聞

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日ごろから不利な状況を想定しておく~舞の海氏が綱とりの稀勢の里に指摘

名古屋場所日馬富士が優勝。話題をさらった稀勢の里の初優勝と綱とりは持ち越しとなった。

千秋楽中継で舞の海氏の指摘が心に残った。「稀勢の里は不利な状況も稽古しておかないといけない」というものだ。


練習のうちから不利な状況を体験しておけばいざという時に対処ができるというものだ。なるほどなと思った。

小よく大を制す!  勝負脳の磨き方

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どんな時でも実力を発揮できることが大切。でも、いつもいつも自分の得意な形で事が進むとは限らない。いや、社会に出れば思い通りにならないことのほうが多い。であるなら日ごろから厳しい状況を考えてそのつもりで準備しておけばいい。しかし自分の形でどんどん勝てるうちはわざわざ劣勢の時の訓練などしない。自分を追い込めない。


黒柴スポーツ新聞編集局長も今は仕事が順調だが、飛び込みで仕事が持ち込まれて締め切り間際に作業しなければならない状況だとか、予想外のオーダーを受けてもなお高いクオリティーとスピードを保てるかとか、徐々にハードルを上げていきたいものだ。予定通りに仕事が消化できていることだけで喜ぶのは劣化の始まりだ。


舞の海氏は現役時代、体格差から不利な状況ばかりだっただろうからそういう考えに至ったのだろう。稀勢の里は体力的にも恵まれているから自分の形にさえ持ち込めばいい勝負ができる。そういう考えになるのは自然かもしれない。


だが横綱は常に挑戦を受ける立場だ。それをことごとく跳ね返してこそ横綱の強さが実感できるというもの。このあたりは白鵬を見ていれば分かる。ヒヤリとする場面は年々増えているだろうがそれでも勝つところが白鵬の強さだ。野球のエースと同じで横綱は簡単には負けないのだ。


支度部屋での力士たちの立ち居振る舞いを実際に見たことがないが、名古屋場所の最中の新聞記事で稀勢の里が「くそっ」と口走ったシーンが触れられていた。勝負が懸かっているからこその「くそっ」なのだろうが周りにいる状況で、横綱になるべき人が取る態度ではない。心持ちが顔に出すぎだ。いわゆる「品格」の話になるが、ただ強いだけでは横綱になれないというのも規律を守る日本の国技らしい。


世間的にはものすごく稀勢の里横綱にしたがっている。日本出身の横綱待望論がそうさせるのか。稀勢の里の愚直な姿勢が応援を呼ぶのか。水を差すようだが、初優勝が横綱昇進の条件、というのがずっと気になっている。2場所連続優勝が条件なのではないか。それに準ずる成績でもいいという条件も知っている。だがやっぱり優勝の重みというものはある。準ずる成績といっても14勝1敗ならば誰しも納得するのだが。もし名古屋場所で12勝3敗で優勝して昇進していたら横綱の格が落ちた可能性はある。


そういう意味ではこういう声を一蹴してしまうくらい、稀勢の里は次の場所でぶっちぎりで優勝して文句なく昇進してほしい。


きょうの1枚は白鵬。大相撲のカードなんてほとんど持っていないがたまたま始球式のシリーズがあった。巨人と何らかの縁があるのだろうか。そう言えば巨人、大鵬、卵焼きなんて言葉もあった。白鵬が10勝5敗から来場所どう巻き返すかも興味深い。稀勢の里には相当高い壁になるはずだ。

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