黒柴スポーツ新聞

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仕事を点でする人、線でする人~日本シリーズはスケジュールのうちだった石毛宏典

日ごとの仕事が出来たら、次は週単位のスケジュールで動く。それも出来るようになったら月単位で予定を組む。仕事が速い先輩から、いずれそうなれたらいいねと声を掛けられたことがある。


以前は締め切りという一点を守る意識ばかりだった。もちろん企画は並行してやるから点が連続することもあった。だがそれは結果的に点が線になっていただけ。意識して連続する線を引いていた訳ではなかった。中長期的な目標設定をしてこなかったのだ。


「王者であり続けるんだ、という意識は常にありましたよ。130試合プラス日本シリーズの7試合が、最初から年間スケジュールに入ってるんだから」


ベースボールマガジン社の「プロ野球 名勝負伝説」に収められた記事中で石毛宏典はそう言っていた。毎年毎年西武は優勝していたから、傲慢な物言いとは思わない。むしろ明確な目標を逆算して、あれが足らない、もっとこうしようという工夫につながったのではと想像する。それが出来るのは長期的な目標が設定されているからこそだ。

もちろん勢いで優勝するチームもある。だが黄金時代は築けない。西武は一年を線、もしくは面くらいに広いスパンとしてとらえることで、慌てず日々の試合を消化していったのだろう。


黒柴スポーツ新聞編集局長は職場の協力があって上半期は順調に仕事を消化できている。攻めあぐねていた作業も前向きにとらえてやればアイデアが湧く頻度が増えた。前と同じ表現ばかりではいけないからバリエーションも増えてくる。いい循環だ。


だがまだまだいてまえ打線なり、近鉄特急(この表現ずいぶん見てない)的な勢いなのか、運よく仕事が回っているだけなのか、地力がついてきたのかは分からない。自分本位でスケジュールを組んでしまう悪い癖があるから気をつけねばならない。


石毛のコメントはこう続いている。
「『おい、今日は大事な試合だから頑張ろうや』って言えば、実際に勝ったもん」

線で戦っているから一喜一憂しない。面で戦っているから今が勝負どころかどうかが分かる。力の入れ具合も抜きどころも分かるからエネルギーを効果的に使える。素晴らしい。


線で仕事をしていたらアクシデントも吸収しやすい。きっと点で、その日その場面だけを乗り切るやり方ではあたふたするだけだ。今年は第三者のオーダーに応え少々の無理が出来るようになった。あまり甘えられすぎてもいけないが、お客さんの要望は出来る限り応えている。8月は繁忙期で他部署の応援が控えている。すでに職場で手分けして来月分の作業中。意識の上では点ではなく線で仕事が出来ている。


きょうはお客さんの要望で予定を1週間前倒ししてお邪魔してきた。訪問先ではそこそこ楽しんでもらえたから、タイトなスケジュールだったが今は心地よい疲れを感じられている。


帰宅時、カーラジオではソフトバンクが56勝26敗と貯金が30に達したと言っていた。編集局長も作業量が30日分貯金できたらいいがさすがに難しい。8月になってしまえば貯金が減るので7月中に一つでも作業を進めておこう。このまま年度末まで線、出来れば面で仕事をしていきたい。


きょうの1枚は石毛。カード裏の解説には「駒大ープリンスホテル時代からアマ球界のリーダー役」「自己最高打率.329を挙げた86年のMVPで、攻守走ひっくるめた西武ライオンズ黄金期のリーダー」とある。実働16年で1833安打。主要タイトルに縁はないもののいかにもチームリーダーと映っていたが、その石毛ではなく田辺が監督になったのだから人生は分からない。

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