黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

要領のいい者は内側を走る~金田正一に外側を走らされた村田兆治

要領のいい者は内側を走る。

黒柴スポーツ新聞編集局長の心の師匠、近藤唯之著「新版 比較野球選手論」の村田兆治のくだりにあったこの一文に目が止まった。そう、内側を走る人はどの職場にもいる。

哀愁のストレート―もっと速い球を!

哀愁のストレート―もっと速い球を!

社会人は結果がすべて。だからサボろうが必死で歩き回ろうが契約が取れなければ同じだ。たちの悪いことにサボっている人が唯一飛び込んだ営業先で契約を取ってしまうことさえある。そうやって社会は回り序列が決まり格差が生まれていく。

黒柴スポーツ新聞編集局長も若手のころ、猛者揃いの職場でずいぶん肩身のせまい思いをした。ネタが見つからない。やけになって一日中自転車で街を走ってネタを探した。しかし見つからない。挙げ句の果てに熱中症になって夜熱が出た。これじゃサボって家で寝てても同じ、もしくは寝ていた方がましとさえ思った。寝なかったのは上手にできなかっただけで嘘がつけるなら誘惑に負けていたことだろう。

村田は若い時、新任の金田正一監督に走って鍛えろと諭された。四人一列で走る時に内側を走るか外側を走るかで年間走行距離でかなりの差がつく。だから金田は村田に外側を走らせた。村田の200勝の背景はそればかりではないが一助にはなっただろう。

だからといって外側を走ろうと全面的に主張はしない。走れ走れ論者の鈴木啓示と個性派の野茂英雄がしっくりいかなかった例もある。村田のエピソードで感じたのは部下を何とかしようという上司と何とかのしあがりたい部下がうまくマッチしたら結果が出るということだ。嫌な(受け入れがたいという意味で)提案をされた部下がすべきことはただひとつ。野茂のように結果を示すことだ。

人生に無駄はある論者の黒柴スポーツ新聞編集局長的には要領よくインコースを走って結果を出すことはアリだ。しかし外側を走ることで足腰がちょっと余分に鍛えられることは否定しない。要領よくできなかった結果外側を走ってきた感が否めない編集局長としては是が非でもこのブログで、スパイシーで素敵な結果を出したいと思っている。


実は先日、うれしい結果が出た。「裏方 プロ野球職人伝説」の著者、木村公一さんより本紙にコメントをいただいたのだ。作中のグラウンドキーパーの方についての作品紹介をしたことがあったのだが偶然読んでいただき、著者の思いをくんだ文章だったという趣旨のお言葉をいただけた。編集局長的には最高の感想だった。思いがけない出会いがあるのはブログの醍醐味の一つ。そしてブログを毎日書くのは「内側より外側を走る」感覚だがわざわざお越しくださる読者の存在はありがたい限りだ。皆様の日常生活において多少のアクセントになるような記事を書くよう取り組んでいくので、今後とも応援よろしくお願いいたします。

裏方―プロ野球職人伝説 (角川文庫)

裏方―プロ野球職人伝説 (角川文庫)

きょうの1枚は村田兆治。個人的には水色よりこちらのユニフォームの方が似合っていると思う。南海の黄金時代のようにこの肩を通過する太いラインがたまらない。シンプルだがカッコいいユニフォームだった。


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