黒柴スポーツ新聞

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サファテに救援失敗を拭わせた工藤公康監督と主軸ゴメスに代打を送った金本知憲監督

「ピッチャー出身の監督らしい」

6月18日の阪神ソフトバンク戦で解説の小久保裕紀工藤公康監督の継投策をそう評した。完封ペースの千賀滉大を代え、前夜にサヨナラ負けを食らったサファテを投入したのだ。



サファテは怒っていた。17日は9回裏に福留孝介を追い込みながらハーフスイングをとってもらえず、仕切り直しで痛打され、阪神の俊介にホームに帰られた。クロスプレーの際どいタイミングだったがセーフの判定。ビデオ検証でも覆らなかった。




だからこそのサファテ投入。早く悪い印象を脱ぐって気分転換を図る。それがその後の好調に繋がるとの算段だ。常時出場する野手はリベンジを狙える機会は多いが抑え投手は試合展開による。引きずったまま、悶々と過ごすのはよくないのだ。冒頭の「投手出身の監督らしい」というのは、投手の気持ちを熟知したケアだという意味だった。



1点差だからこそ、しかも好投の千賀を代えるわけだから、サファテ投入はそれくらいキミを信頼してるんだよというメッセージにもとれる。失敗はしたが信頼感は変わらないんだ。そういう意思表示を作戦を通じてやる。監督業は心理面も学ばないと成功できない。まあ選手の気持ちが分からない監督は過去たくさんいただろうけど。



結果としてソフトバンクは逃げ切り、サファテも千賀も笑顔に。チームを1年運営する裏にはこうしたマネジメントがあるんだなと再認識した。



一方の阪神も意図的な交代があった。長打が見込めるゴメスに代打を出したのだ。確かに千賀に対して全く合っていなかった。



だがこういう交代は両刃の剣。特にプライドの高い外国人に適用するには気を付けねばならない。だって打つために来日しているのに打たなくていいと言うのだから。



「ゴメスへのケアが必要だ」。小久保はそう解説したがまさに主軸打者の経験から、代打を告げられたゴメスの気持ちが痛いほど分かるのである。だが金本知憲監督も大打者だからゴメスの気持ちが手に取るように分かる。きっと上手に声がけしたことだろう。


覚悟のすすめ (角川oneテーマ21 A 87)

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失敗した部下にどう自信を回復させるか。それにはどんな場面がふさわしいか。主力を外す時にはどんな理由付けや声がけやケアをするのか。黒柴スポーツ新聞編集局長は管理職やマネージャー経験はないがよい仕事と人の心持ちは密接な関係があると信じているので、回りの人への気配りには気を付けようと思っている。



きょうの1枚は鷹の外国人クローザーと言えばこの人、ペドラザ。アメリカでも経験がなかったそうだが救援の素質があったのだろう。このユニフォームのころの抑えの助っ人としてはまずこの人が浮かんでくる。果たしてサファテはホークスであとどのくらいセーブを積み重ねられるか。それにしても18日の試合で激昂したサファテがバックホームのカバーをするふりをして球審に体当たりをしていたら南海時代のスタンカと同じだったなあと思ったのは私だけだろうか?


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