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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

挑発ポスターと言えば太平洋ビュフォードVSロッテ金田正一

ロッテが交流戦用の挑発ポスターを発表した。巨人相手のものは移籍したクルーズネタで「宿命の再会!勝ち星だけはロッテにクルーズ!」とのフレーズ。いまいちだな。


ロッテと言えば太平洋との遺恨試合が有名。坂井保之著「波瀾興亡の球譜」を教科書に振り返る。

太平洋ファンがロッテ戦での惨敗に怒りビンや缶を投げ入れ試合が中断。金田正一監督が「あんな田舎チームに負けてたまるか」と言ったもんだから九州のスポーツ紙で大きく取り上げられた。


太平洋ファンは日生球場での近鉄戦でもやりたい放題。外野スタンドで新聞を燃やし、土井正博にはゴルフボールを投げた。私服警官も投入されたこの試合は平和台騒動の序章だった。


1973年6月1日の平和台でのロッテ戦では太平洋応援団がロッテ側観客に殴り込み。旗竿が差し込まれロッテ選手は威嚇された。金田監督は「生涯で最も不快な日」とコメントした。自身も結構観客を挑発していたらしいが…
http://www.sponichi.co.jp/baseball/special/calender/calender_june/KFullNormal20080530150.html


翌1974年4月27日、川崎球場でのロッテ戦では太平洋の宮寺勝利捕手が本塁突入の弘田澄男の足を払った。バックホームもされてないのに、だ。コリジョンルール以前の問題だが宮寺にも言い分はあったのだろう。だが金田監督が一塁コーチスボックスから猛ダッシュし宮寺をキック! サードのビュフォードが金田監督の首に飛び付く! 坂井球団社長は大声で選手を叱咤した。これに応えたのが竹之内雅史大田卓司だったという。


そしてついにあのポスターがお目見えする。5月21日、平和台でロッテを迎え撃つ太平洋球団はビュフォードが金田にフライング・ネック・シザーズをかけている瞬間の写真を引き延ばしてポスターにしたのだ。どうだろう、挑発ポスターとはこのくらいやらねば。


だが試合はエキサイトしすぎた。観客と金田がやり合い、試合後はロッテ選手が乗るバスに投石が。出れないロッテナインはベンチ前で焚き火。太平洋はロッテに飲み物や弁当の接待をせざるを得なかった。次の試合も混乱し、ロッテナインは装甲車で脱出したという。


5月31日広島戦に先発予定だった石川歩は「負けたら恥ずかしいので挑発しません」と言ったらしいが、優しすぎるぞ。プロなら話題づくりも仕事のうち。その点、太平洋のポスターは最高だ。


なお、ロッテと太平洋の遺恨は実は人気低迷を打開せんがために太平洋の青木一三が画策したとも、金田監督と稲尾和久監督が談合したとも言われている。気が早いがロッテには2017年交流戦向けにもっと激しいポスターを期待している。


きょうの1枚は金田監督。もみくちゃになっていますが乱闘ではありません。1974年ロッテは中日との日本シリーズ第6戦で弘田が決勝二塁打を放ち日本一に。金田監督が宙を舞った。ロッテは話題をつくるだけじゃなくきっちり結果も残したのだった。
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