韓国野球映画スーパースターカムサヨンを観て元気になりましょう
プロ野球は間もなくキャンプの季節を迎える。
しかし、すでに韓国のプロ野球チーム、ハンファイーグルスは高知県でキャンプを行っている。
監督は野球の神様略して「野神」こと金星根(キムソングン)氏である。
金星根監督は偉大
金監督は京都出身だが、まだプロ野球がなかった韓国で、実業団の投手としてプレー。
プロ野球創設後はOB球団のコーチなどを務めた。
監督としては1200勝を超える勝ち星を挙げている。
日本でどれほどこのすごさが認知されているだろうか?
もっと話題になってほしい。
金監督について知りたい方、は大島裕史さんの労作「韓国野球の源流 玄界灘のフィールド・オブ・ドリームス」をぜひご覧ください。
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韓国野球の入門編
まずは韓国のプロ野球に興味を持っていただければと思う。
入門編としてぜひおすすめしたいのが映画「スーパースターカムサヨン」である。
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ネタバレに気を付けつつ簡単に紹介する。
主人公はさえない敗戦処理投手である。
しかしある日先発のチャンスがめぐってきた。
これが限界である。
スーパースター清川栄治
え?中継ぎなり敗戦処理投手で映画1本作れるの?
作り話だろ?
そんな声はごもっとも。
しかし映画なりの展開はあれど、カムサヨン氏は実在の投手なのだ。
イメージしてもらうために、日本球界に当てはめてみた。
スーパースター清川栄治。
どうだろう?
通ぞろいの本紙の愛読者なら少なくとも広島と近鉄にいた清川の顔は浮かんでほしい。
あの何とも言えないサイドスロー、渋すぎて好きだった。
しかしわれながら最高の言い換えができたと悦に入ってしまった。
確認したら清川は一度も先発しなかった。
438試合連続救援登板は当時の日本記録だったのである。
張明夫はシーズン最多勝利30
三美でエースだった張明夫(チャンミョンブ)はそんなチームにあってシーズン30勝の記録を作った。
これはそこまでチームは弱くなかったが楽天時代の田中将大ともダブる。
張は日本では福士と名乗っていた。
巨人、南海、広島でプレー。
そんな選手の偉業があまり注目されないのには裏がある。
福士は薬物に手を染めてしまったのだ。
日本では江夏豊の例がある。
だが本人が反省するのに十分な時が過ぎれば、両人とも表舞台には復帰してほしい。
福士は残念ながら亡くなってしまったが。
朴哲淳は22連勝
また、劇中ライバルとして投げ合う朴哲淳(パクチョルスン)も実在。
新人の年22連勝を含む24勝をマーク。
日本で言えば上原浩二、もしくは新人でMVPを獲った木田勇か。
これは映画のストーリーとも絡む史実である。
在日選手が礎の一端を担った
映画には出てこないが、草早期の韓国球界には金日融(キムイルユン、新浦寿夫)、白仁天(ペクインチョン)らもいた。
2015年のプレミア12韓国戦敗戦は受け入れがたい事実だったが、韓国球界の礎の一部は在日プレーヤーの汗と涙が築いた事実もぜひ知っていただきたい。
このあたりについては名作を二つご紹介したい。
鄭仁和氏の「いつの日か海峡を越えて 韓国プロ野球に賭けた男たち」
関川夏央氏の「海峡を越えたホームラン 祖国という名の異文化」
どちらもまたじっくり読んでみたい。
いつの日か海峡を越えて―韓国プロ野球に賭けた男たち (文春文庫)
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海峡を越えたホームラン―祖国という名の異文化 (双葉文庫―POCHE FUTABA)
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