黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

独立リーグで打席に入る時の音楽は要らない

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※写真はスポーツ観戦をいかに楽しむか真剣に考える本紙社長。

 

10日は昼過ぎからスポーツ中継が目白押しだった。

高校女子サッカー決勝、春高バレー決勝、大学ラグビー決勝、全日本バスケ女子決勝。

テレビを2画面にしても、追いつかない。

とりあえずラグビーを見始めたが、帝京が徐々に東海大を引き離し始めた。

並行して見ていた女子サッカーでは鹿児島の神村学園と、静岡の藤枝順心がシーソーゲームを繰り広げている。

結局、ラグビーが先に終わったこともあり、女子サッカーに落ち着いた。

高校の女子サッカーをじっくり見たのは初めてだった。

 

引き込まれた女子サッカー

足がひどく絡まるようなシーンが少ないからか、プレーが途切れない。

ファウルも少ない。

しかも、決勝であるだけあって、球際への執念がぶつかり合っている。

結構面白いなあ、と引き込まれていった。

ひいきのチームがあるプロ野球以外では、基本的に弱いと思われるチームを応援する。

しかし、今回は予備知識がないため、負けている方を応援する。

点を取ったり取られたりという展開だったため、なかなか応援する方が定まらない。

それでも後半に藤枝順心がリードして終盤を迎えたため、神村学園を応援し始めた。

中盤ではボールを奪えても、なかなかゴール前では保持できない。

解説者も言っていたように、藤枝順心は集中力を切らさなかった。

これが3年生にとっては高校最後の試合。

あと少し足が届いていたら。

ほんの少しボールがずれていたら。

神村学園も必死なプレーを続けていただけに、勝負は紙一重に見えた。

しかし、いつかは試合が終わる。

藤枝順心がそのまま逃げ切った。

女子の高校サッカーって、結構面白いなあ。

それが率直な感想だった。

 

観客の心をつかむには

面白い試合をすれば、観客の心をつかむ。

それが自然な流れだろう。

なでしこジャパンの宮間キャプテンが、ブームではなく文化にしたい、と言った。

確かに世界一を獲って盛り上がったものの、観客が減ってきているのを間近で見たら、そう言いたくもなるだろう。

今、ラグビーが盛り上がっているけれど、今が踏ん張り時。

いい試合、いいプレーを見せる、見る。

その関係が競技を盛り上げていく。

プロ野球箱根駅伝がなぜ今日のファンを獲得できたのか。

それは何十年もの間、好勝負、死闘、真剣勝負を繰り広げてきたからだ。

 

誰のためにやっているのか

そこで、以前から指摘したかったことで締めくくる。

 

独立リーグで打席に入る時の音楽はやめてもらいたい。

 

あれは誰のために流しているのだろうか?

プロ野球だって、やってはいる。

しかし、その音楽込みで選手が認められていてこそ、「ショー」。

代打の神様八木裕など、盛り上がれる選手だから盛り上がれるのだ。

それをまだ結果も出せていない、これからの選手がやる意味があるのか。

 

音楽で気分を高めて打席に立ちたいというのかもしれない。

だが、その選手の個人的な思いのために、1試合に選手一人につき3回も4回も大音量で同じ音楽を聞かされるのはたまったものではない。

ファンが聞きたいのはその選手が必死で打った打球音と、その結果による歓声である。

 

試合を盛り上げたいのかもしれない。

であるならば、ここぞという時に打って、守って、あきらめないで、スタンドを沸かせればいい。

ファンは熱い試合と真剣勝負と執念を見に来ているのだ。

 

ファンを獲得し、定着してもらうためにはどうしたらいいのか。

10日の高校女子サッカーは、見事に教えてくれていた。

 

 


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