黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

箱根駅伝不要論不要論

青山学院の強さが際立った箱根駅伝
今年も日テレの芸術的とも言える中継を堪能した。


今昔物語という、箱根駅伝にまつわるエピソードの紹介コーナーがある。
今年は拓大OBの80代男性の話が心に残った。
選手としては箱根を走れなかったが、ずっと母校を応援し続けているという。
思えば、今年の沿道もすごかった。
声援が途切れない。
大学や選手の関係者だけで、こうはいくまい。
正月早々、力走する若者を応援する。
しかも、知り合いでも何でもない選手を。
何か、心が温かくなる。


この男性は言った。
箱根駅伝は絵巻物だ、と。
自分自身、中学生時代から箱根駅伝に関心を持ち続けてきたが、ここまで見事な表現を聞いたのは初めてだった。
区間賞、激しいデッドヒート、ごぼう抜き、留学生の快走、山登り、繰り上げスタート、し烈なシード権争い。
あってはならないけれど、力尽きてフラフラになる選手。
それを支える控え選手。
ランナーに指示する監督。
給水用の伴走者。
タイムリーにエピソードを挟む実況を語り部に、確かに絵巻物が出来上がっている。


燃え尽きてしまっている、などと箱根駅伝不要論があるという。
確かに箱根がピークになってしまい、世界で戦える選手はそう多くないのかもしれない。
大学のアピールのツールにも見える。
しかし、もろもろのことを飲み込んでもなお、箱根駅伝に魅力を感じてしまう。
何より、やっている本人らが誇りに思うのであれば、箱根駅伝不要なんて軽々しく言えないのではないだろうか。


大会運営に関わったすべての人と、駆け抜けた全ランナーには、素直に感謝の気持ちを伝えたい。